世の中に数多くある成功哲学には、多くの共通する部分があります。
今日は、そんな成功哲学や自己啓発と呼ばれる分野について、世界的にも有名で代表作的なところから『自己啓発の共通項』について考察します。
自己啓発という分野は、判断に迷う時などに「こうすればうまくいく」という偉人の考え方に触れられるため、僕は積極的に取り入れるようにしています。
今回は、「成功哲学と言えばこれでしょ」と言われる、世界的に有名なところから『自己啓発の共通項』について探っていきたいと思います。
人生がうまくいくための考え方
最初に紹介するのは、成功哲学の名著として間違いなく世界レベルでトップに食い込む「7つの習慣」と「アドラー心理学」についてです。
7つの習慣
7つの習慣は、人生を変えるほどの力を持つ習慣を7つのステップにして身につけていこう、という本です。
前提条件の考え方「インサイドアウト」から始まり、7つの習慣を身につけたら、成功体質になれるよという内容になっています。
この本は、スティーブン・R・コヴィー博士というアメリカの博士が、過去の偉人たちが残した文献を片っ端から読み漁り、『時代やシーンを選ばない、成果に直結する普遍的な成長ステップ』としてまとめた名著になります。
そのため、リアルに『人生を変える力がある』として、世界中で大ヒットしたベストセラー本です。
7つの習慣 ざっくりと要約
とっても簡単に説明すると、、、
⓪まずは、前提となる考え方を整えて、①主体的に自分から行動を起こし、②戦略的にゴールを見据えて③必要なことからやる。
チームを組んで協力を仰ぐときには、④お互いがいい条件になるように⑤まずは相手のことを考える。そして、協力体制が整うと⑥相乗効果がうまれ、大きな結果につながるよ。
もちろん、⑦自分のスキルも磨こうね。
という内容です。
この7つのステップを日常的な習慣にすれば、人生が好転します。
アドラー心理学
アドラー心理学は、『幸せに生きるための考え方』としてアドラーさんが提唱した、哲学的な心理学問です。
アドラーは「人は目的のもとに生きていて、幸せになるには世界を真っ直ぐに直視する勇気を持つ必要がある」と言っています。
人はどうやら、それぞれの価値観をもとに、それぞれ独自の世界を見ているようです。
世界がどうあるかではなく、あなたがどうあるか
「アドラー」のほかに有名な心理学としては「フロイト」「ユング」といった考え方が有名です。
アドラー心理学 ざっくりと要約
こちらも、とーーっても簡単に説明すると、、、
アドラーさんは「人は何かしらの目的のもと生きているよ。あなたが今置かれている状況は、あなたの目的を達成するためにあなた自身が選択した道なんだよ。」と言っています。
そのうえで、①勇気も持ってちゃんと自分で決めなよ。問題はごちゃごちゃしてるけど、②分けて考えたら関係ないこと多いからね。一人で悩まなくても③頼れる人に頼ってもいいんだよ。逆に、頼られるのも幸せなことだよね。
つまり、こんな感じです。
【自己決定論】勉強ができないと悩んでいる人に、アドラーさんは「あなた、勉強きらいだから“自分でやらないって目的”を選択してきたじゃん」「すでに目的は達成し続けてきたんだよ?」と、いきなりド正論をぶつけてきます。
「でもね、勉強が嫌だって言うだけじゃなく、やりたいこととか、なりたい夢があるなら、ちゃんと自分で考えて決めなよ。結局、その選択も自分で決めることなんだからさ。」と、諭してくれるわけです。
【課題の分離】そして、「勉強できないっていうけど、あなたの夢と漢字の暗記は関係ないじゃん。ってか、漢字は調べたらいいんだし、覚える必要ないんじゃね?」と投げかけます。
「本当に必要なことが何なのかちゃんと見極めたら、全部やる必要はないんだって。もっと緩く考えなよ」といきなり、気持ちを軽くしてくれる言葉までくれます。
【共同体感覚】さらに、「もっと周りに目を向けなよ。ちゃんと支えてくれる人はいるんだよ。大丈夫だよ。」と泣かせてくるわけです。
さすが、心理学者さんですね。
人生がうまくいくための考え方共通項
こうして、並べてみると、「7つの習慣」は、細かくステップを分けているだけで、「アドラー心理学」とほぼ同じことを言っています。
自分で決めて、ちゃんと自分の責任でやる。最優先事項を優先する必要があるから、課題は分けて考えた方が良い。時には誰かの協力も人生には必要でしょ。
と、言っているのではないでしょうか?
欲求から考える人間の幸せとは?
人は幸せになりたいと願い続けていますが、その欲求について掘り下げます。
心理学者視点
人間の欲求と言えば、アメリカのマズローさんという心理学者が、欲求の本質をまとめた「マズローのピラミッド」が有名です。5段とか6段とか言われていますがこんな感じです。
コーチ視点
もうひとつ、アメリカの『ナンバーワンコーチ』と称される、アンソニー・ロビンズさんが提唱している、“人間を突き動かす欲求”「シックスヒューマンニーズ」です。
こちらはコーチとしての視点ですね。
この2つ、よく見ると同じですよね。
マーケティング視点
最後にもうひとつ、アメリカのマーケティングコンサルタント(ドルー・エリック・ホイットマン)が書いた本に「現代広告の心理技術101」という本があります。
ホイットマンさんはマーケターなので、人に『欲しい!』と感じさせるプロフェッショナルです。
曰く、人に『欲しい』と感じさせるには、購買意欲を掻き立てる「生命の8つの躍動」というツボを押せばいいよ。と言っています。
人間の根源的な欲求はこれだと言っているわけですが、こちらもよく見ると、マズローさん達と全く同じことを言っています。
マズローは、人間の欲求は「6段ピラミッド」のように段階的に表れてくると言っています。
まずは、①生命の維持からはじまり→②安全の確保をして→③愛や社会へのつながりを求め→④認められたいと感じ→⑤成長したいと願い→⑥他人へ貢献したくなる、と段階を踏まえて欲求があらわれると言っています。
「生命の8つの躍動」は、その中の4段階までの根源的欲求を刺激すれば、マーケターになれるよと教えていることになります。
欲求から見えてくる「目指すべき幸せの姿」とは
「幸せって何」という問いは、人類の永遠の課題とも言えるものですが、こういった普遍的な概念を取り入れて考えると、あれこれ考えすぎなくてよくなります。
なぜなら、本当に目指すべきところを間違えにくくなるからです。
例えば、「愛こそすべて」と信じ切っていた場合、依存体質になりがちですが、「愛も大事」とした上で、なりたい自分を目指していたら段階的な欲求を逆転しなくて済みます。
このように、世界的にみても「うまくいっている事例」を参考にすると、少なくとも大きく間違えることはありません。
自己啓発を参考にした、失敗しない夢の描き方
このブログは「成長」の焦点を当てていますので、あなたの夢や目標を達成するための「成長プロセス」として、この自己啓発の事例を生かせるように、さらに深掘りしてみようと思います。
目標を達成するために欠かせない考え方は『戦略』です。
戦略とはゴールまでの地図
戦略と考えると難しく聞こえますが、要はゴールまでの道のり、地図です。
今回考えるべきは、“幸せになりやすい”「成長の方法」についての考察です。
せっかく努力して達成したのに、『こんなはずじゃなかった・・・』とならないために、ここまで見てきた自己啓発の考え方を踏まえて、「何をどうやって目指すべきなのか」と考えていきます。
戦略ピラミッド
戦略を考えるうえで、知っておくべき「戦略ピラミッド」という概念があります。
「ミッション(使命・目的)」を達成するために「戦略」を練り、その戦略を一番効率よく行うための「戦術」を採用し、その戦術を愚直に「実行」するという考え方です。
この4要素を、上から順番に満たしていくことが、戦略的視点そのものになります。
やみくもに行動を起こしても、ゴールには辿りつけません。
つまり、あなたの価値観を基本概念として、明確な意図のもと「幸せ」を目指すということです。
そこに目的があるか?
一番重要なことは、あなたの価値観です。誰かの夢を追いかけてはいけません。
会社が掲げたミッションを達成しても、あなた自身が幸せになることはありません。幸せになるのは、その会社の社長さんと、そのお客さんです。
あなたが幸せになるためには、あなた自身の「夢、信念、価値観」といった、あなた自身のやりたいことを最終的なゴールとして明確にする必要があります。その目的を達成して、あなたの幸せを目指しましょう。
勘違いしてはいけないのは、決して会社員が幸せになれないと言っているわけではありません。会社の目標は会社のものとして、あなたの目標はあなたのものとして、分けて考える必要があるということです。
世界の成功哲学を踏まえた成長戦略
例えば、「好きな人と結婚したい」と考えた場合、愛はマズロー的にみると「3段目」にあたります。
そのため、ここを最終的なゴールに設定してしまうと、結婚できたとしてもその後に違和感を覚えることになってしまいます。
なぜなら、その後の欲求としては「認められたい」が出てくるからです。
結婚をゴールとして、その素敵なお相手に「貢献」をしても、万が一自分自身が成長できていなければ「なんで自分ばっかり・・・」と感じてしまうかもしれません。
大切なのは、あなた自身の価値観として「どんな家庭にしたいのか」「そのためには何が必要なのか」といった考え方と、夫婦としての成長です。
その際、どちらかの一方的なものではなく、「Win-Winを考え」「まず相手の理解に徹し」「協力体制からの相乗効果を生み出す」ということです。
「自己成長」や「他者貢献」とは、成長することにより上手に扱えるようになります。
まずは、自分の価値観をもとに主体的になり、幸せになるために必要な考え方や協力体制を築くことで、本来のあなたの夢であった『幸せな家庭』になるわけです。
成長戦略の立て方
ここまでで成功哲学の重要性と、戦略的視点の重要性は理解できましたか?
ここからは実際に、あなた自身が幸せになるために、具体的に戦略を立てようとした時に必要な考え方について説明していきます。
戦略の立て方としては、先ほどお伝えした「戦略ピラミッドの要素を上から順に考える」になります。
しかし、実際には経験したことのないことを考えることは難しいため、参考事例を知る必要があります。
それが、今回“うまくいくには?”と戦略を立てようとすると、「成功体験の参考事例」というものが必要になるため、冒頭に『自己啓発』についてお伝えしたわけです。
戦略を立てるには、『参考になる事例』をもとに、自分の目標に落とし込むという作業が必要になります。
先に頭の中でゴールしてしまうという感じです。下から眺めても、しっかりとした道筋は見えてきません。
そのために、いろいろな事例を先に知っておく必要があるわけです。
まとめ
成功哲学などの自己啓発には、多くの共通するところがあります。
つまり、ものごとがうまく運ぶときには、ある程度共通する部分を重要要素として抑えておく必要があります。
逆に、そういった重要な要素を外してしまうと、どんな取り組みもうまくいくことはありません。例えその時はうまくいったとしても、それが長続きしない一時的なものになってしまいます。
そして、いくつかの成功事例を学んだら、次は自分の目的に活用することで成功体質につながるのです。
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